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Mindfulnessと人間関係について

2020/07/01

皆さんは苦手な人、どうしても気が合わない人はいますか?

職場ストレスの約9割は人間関係と言われています。
人間関係が改善されれば、職場でのストレスが劇的に少なくなります。
人間関係でのストレスが減り、楽しく仕事をしたり、プライベートを充実させることが出来れば素敵ですよね。
Mindfulnessを行う事で、職場や学校だけでなく、家族や恋人ともより良い人間関係を築くことができます。

今回は、Mindfulnessが人間関係にどのように影響するかをご紹介します。

【相手を変えることはできない。】

 

 

「あの人はどうしてあんな言い方をするのだろう」
「部下の仕事が遅くて困る」
「苦手なあの人に会ったらどうしよう」など、
他人に対してイライラしたり、マイナスな感情を持ってしまったりした経験はありませんか?

自分が思い描く理想があるのに、相手が予想外の行動をしてしまうことで「どうしてこういう風に動いてくれないの?」と自分の思い通りに、物事が進まないことがストレスとなってしまいます。そのストレスの背景にあるのは、相手に過度に期待してしまっているためかもしれません。相手に期待する、つまり「どうしてこんなことをするの」という不満は、裏を返せば相手に対して「あの人ならこうしてくれるはず」と無意識に期待をしていたからです。

その期待が強ければ強いほど、相手を変えようとし一生懸命になればなるほど、関係が悪化し深刻な状況になりかねないのです。

 

そして、私たちは過去に起こった事と未来に起こりそうな事を考えています。

「あのときあんな事いわれた」 「次会ったときどうしよう」

苦手な人の事を考えたくないのにこのような事を考えてしまい、どんどん負のスパイラルに陥ってしまうのです。

 

Mindfulnessで人間関係を円滑に!

 

 

Mindfulnessには、怒りを低減させる効果もあります。日々の生活の中でイライラしてしまう時、「怒らないようにしよう」と冷静になろうとしますが、無理矢理ポジティブになろうとしても無理が生じます。私たちは無意識のうちに思考し、無意識のうちに湧いてきた感情に反応しています。

この無意識の状態をマインドレスネスといいます。(マインドレスネス=自動操縦モード)

この状態のとき、相手の一言や行動に対して必要以上に刺激的になり、感情的になりやすくなります。怒りたくないのに怒ってしまい、イライラすることをくり返し考え続けてしまいます。

 

自分の怒りに客観的に気づいて自覚できていれば、激しい怒りに巻き込まれずに済みます。

落ち着いて言葉や行動を意識的に選択することができるのです。Mindfulnessは「今ここに」あるがままを受け入れるテクニックです。自分自身を客観的に観ることで、ネガティブな思考と感情に気付きます。そしてネガティブな思考と感情を手放すことで冷静になれるので、思考をマイナスからゼロに戻すことができます。感情に流されず、正しい行動を選択することができるようになり、自分や相手に対して優しさや思いやりを向けることが出来るようになるのです。

 

 

自己肯定感とは、自分をどれぐらい肯定的か否定的に思っているのかという、自分の能力や可能性、また自身の存在そのものに対する判断や評価です。自己肯定感が高いと自分自身に希望や自信をもって日々を過ごし、低いと無気力や絶望感を感じやすく、仕事や恋愛、また収入や健康状態といった様々な人生の側面で影響が出てきます。そして、この自己肯定感にはもう一つの意味があります。肯定的な側面、そして否定的な側面も含めて、ありのままの今の自分を受け入れているという意味です。これは「ダメな自分のままでいい」という開き直りのことではなく、評価にかかわらず、そのことをまず「認める」ということです。「認める」というのは、ただそのことが起きているということを「認識する」ことです。まさにMindfulnessなのです。

人間関係を良くする方法

 

 

傾聴する

人の話を聞いているとき、話を聞きながら、相手の話していることが正しいかどうか判断していたり、どんな返事をするか、どんなアドバイスをするかを考えていたりすることがあります。そのようなことを一切考えずに相手の言っていることを理解することに全力を尽くします。相手が自分の話を真剣に聞いているかどうかわかる。自分の話を真剣に聞いてもらうだけで、とても気持ちが良い。人間関係の改善の第一歩は、まず、自分の考えを横に置いて、相手の話を真剣に聞く事。これはいつでも始めることができます。

アサーション

アサーションとは、「自分と相手を大切にする表現技法」を意味します。 主張をしっかりと行うものの、相手を傷付けない絶妙なコミュニケーションスキルです。ちなみにアサーション(assertion)は 英和辞典では「主張」「断言」など という意味が載っています。

 

自己主張のパターンは主に3つに分かれます。

 

ノン・アサーティブ(非主張タイプ)

自己主張が控えめで、自分の意見を伝えるのを我慢してしまう。
心の中ではムッと思っても声には出さない。

アグレッシブ (攻撃的タイプ)

思った事をストレートに言ったり、大声を張り上げたりと、はっきりと主張する。
相手の気持ちを無視する傾向にあります。

アサーティブ(非主張タイプと攻撃的タイプの黄金比)

理想的なタイプであり、ノンアサーティブとアグレッシブの中間。
相手の気持ちを尊重しつつ、自分の主張も素直に伝えることが出来ます。

 

アサーティブな関わりをすることで、相手との信頼関係を築きやすくなります。
さらに、アサーティブの基本的な考え方として4つの柱があると言われています。

1.誠実

自分の感情に対して正直であること。
そして相手の感情も認めること。

2.率直

自分の感情を認めて、率直に伝えることです。
相手が感情を伝えることも尊重します。

3.対等

誰もが平等に主張する権利を持っています。
目の前の人を一人の人として尊重します

4.自己責任

自分の主張が相手にどのように伝わったとしても、その伝わった結果には自分の責任があります。
相手に主張を受け入れてもらえなかったとしても、その相手の反応や気持ちを尊重します。

 

まずは自分がどのタイプかを自覚し、4つの柱を意識してコミュニケーションを行ってみましょう。
その為にもまずは、相手と同じ目線に立ち、そのなかで円滑な主張を行うことで理想的な人間関係へと繋げられます。

 

 

最後に

私達は様々な人と関わる社会の中で生きています。
Mindfulnessや傾聴、アサーションは人間関係を円滑にするためのテクニックでもあります。
これらを行うことで自己肯定感を高め、自分との関わり方、そして人との関わり方について見直す良い機会になるでしょう。

 

参考文献:自己肯定感の高め方 石原加受子

TRIAL LESSON